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【季節便り】霜降 — 秋の内省

朝夕の気温が下がり、霜の降り始める二十四節気の「霜降そうこう」を迎えました。

つい先週まで30度近い夏日があったかと思えば、今朝の気温は13度。まるで季節が一気に駆け抜けたかのようです。

私は毎朝、水を浴びるのですが、この秋の土用を挟むころには、空気だけでなく地熱までもが「温」から「冷」へと質を移していくのを肌で感じます。

気候変動が叫ばれる現代にあっても、大地の律動は今も確かにそこにある——そのことに、ただただ畏敬の念を抱くばかりです。


 

内省に適した季節

 

「味覚の秋」「芸術の秋」「学問の秋」「スポーツの秋」「読書の秋」「創作の秋」など、秋にはさまざまな顔がありますが、

秋と冬のあわいを感じられる土用を挟むこの時季は、冷暖房もほとんど要らず、静かに心を整えるのに最も心地よい季節という見方もいいのではないでしょうか。

外界が静まる分だけ、内側の声がよく聞こえる。そんな時間を持つのに最適な頃といえるでしょう。


季節ごとの「内省」

 

季節の変化に合わせて、内省の質を少し変えてみるのも一つの方法です。

🌸 春 –「目覚めと創造の内省」

冬に蓄えたエネルギーを芽吹かせ、新しい目標を立てる。

☀️ 夏 –「行動と解放の内省」

外との交流、動的で開放的な自分を見つめる。

🍂 秋 –「収穫と手放しの内省」

結果を見つめ、過程を整理し、余分をそぎ落とす。

❄️ 冬 –「沈潜と再生の内省」

一年を締めくくり、新しい周期への気分を入れ替える。

自然のリズムも、身体の感覚も嘘をつきません。

生命が土に籠もり、エネルギーを蓄えるように、この時季は沈黙の中で次なる活動のための英気を養うというのもいいかもしれません。

この流れに身を委ねると、本心や良心に悖らない素直な気持ちが自然と立ち上がってくるものです。


「問い」が人生をつくる

 

誰が数えたのか定かではありませんが、人は一日に6万回もの自問自答を繰り返しているといいます。

もしそうであるなら、私たちの人生の最終結果は、実は最初に課した問いの質で決まっているのかもしれません。

 

たとえば、足元にゴミが落ちているとき。

気づかずに通り過ぎる人もいれば、拾って持ち帰る人もいます。

メジャーリーガーの大谷翔平氏が今でもグラウンドのゴミを拾うのは有名な話ですが、

彼は高校時代に監督から「人の嫌がる仕事を率先してやりなさい」と教わり、それを素直に実践してきたそうです。

 

たかが落ちているゴミ。されどゴミ。

 

小さな違和感に目を向けたその姿勢の中には、**可能性を育む“最初の問い”**があったということでしょう。


はじめの違和感を放置しない

 

「これ、やめた方がいいのでは?」

「いや、やったほうがいいのでは?」

——そんな小さな違和感を置き去りにしたまま努力を重ねると、

やがて「やっておけばよかった」という後悔や、心身の疲弊となって跳ね返ってくることがあります。

 

逆に、他の人が気づかないような小さなことだったけれども、自ら気づいて実践していく。

その気づきの根っこになる”問い”を見逃さないためにも、内省の時間を大切にしたいものです。

 

秋から冬へのあわいである「霜降」。

自然の呼吸と共鳴しながら、自分の内側の天気を感じてみるのに、これほどふさわしい時はないのではないかと思うほどです。

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村上 寛和

株式会社WithUp代表取締役/思想編集家・映像作家

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